自選短歌 2020年11月

しらじらと時計ばかりが生きている午前三時の小さな酒場

当然のように追い抜く君の背にイメージしている心臓の位置

プレーリードッグはじっと立ち止まり大切なこと思い出したい

この先の一生分の洗濯をまとめてやりたいほど晴れている

偉くないわたしのことが寂しくて時間をかけて家まで帰る

絵のような空だと思うそのままで受け入れるってうまくできない

外伝にちょっと出てくる初恋の少女のための革命だった

ウイルスを滅ぼすときに僕たちを滅ぼすものは誰なんだろう

制服も教科書も捨て飛び出したわたしを阻む仲買人達

炭酸の泡がなくなりかけた頃出会ってしまう運命でした

 「レレレ」
みんなから無視されるけど腹巻きのおじさんだけは答えてくれる

自選短歌 2020年11月

自選短歌 2020年11月

2020年11月に「うたの日」で発表した短歌からの自選11首です。

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-12-01

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