詩人

わたしにはもう、詩しかないの。

わたしがわたしでいられる方法はもう、詩しかないの。

あなたに寄り添う方法も、詩しかないの。

だから、それが否定されたらもう、わたしはなにも言えない。

わたしは言いたいことも、本当は言いたくないことも、全部書いているから。

本当に全部、書いているから。

だから、一回だけでいいから、わたしのことを見て。

わたしがなにを叫んでいるのかを、その目でちゃんと見て。

わかるときが、絶対にやってくるから。

本当は、わすれたいことなんて一つもなかった。

わたしの、この熱を伴った痛みこそが真実だった。

わたしは、わたしはね。傷つきたくなかったの。

だから今まで先回りして、不純なやり方で傷ついていた。

でももう、そんなことをする必要もない。

だってわたしは、わたしが生きようが、死のうが、この詩がすべてなんだから。

だから、だから見ててよ。わたしは絶対に、あなたとわたしを救いにいく。

詩人

詩人

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-11-24

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