破滅

澱んだ空気を吸って、吐いて、汚れていくのを感じた。何かがこちらを見ている。ただただ笑って見ている。火を付けて全てを燃やし尽くしたい。鈍器で全てを破壊したい。全てを、全てを、全てを。

消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ消えてしまえ

薬と刃物があれば十分だろう、毎晩誰かを刺すのを想像しながらぬいぐるみの腹を突き刺す。そして刃物を抱いて眠り、夢の中で私は誰かに刺される。

殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる

夢から覚めさせないでくれ。汚れた私を見ないでくれ。暴力とかセックスとかそもそも肉体が存在することが気持ち悪いからそういうものが無い世界に行かせてくれ。これ以上水で体を洗い流さなきゃならないのはもう嫌なんだ。

破滅

破滅

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-10-03

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