ヲワタwww

吹き出る汗が止まらない。

それは照りつける炎天下の太陽の陽射しが影響か。それとも、急に襲ってきた腹痛のせいか。

僕は慎重に歩きながら、あれを探していた。

「トイレ」

見渡す限り無い。

「トイレー!」

我慢できず叫んでも、むなしく青空に声は消えていくだけだ。

「ああ、どうしよう」

僕の周りには、民家はおろか建物すらない。物陰になる草木すらない。
むろん、人影も動物も虫一匹、見当たらない。

「いっそ、ここでするか」

雲一つ無い青空の下、砂地が広がる空間に僕は立っている。

そう、僕は砂漠で遭難したのだ。

「はっはっは」

もう笑うしかない。

ヲワタwww

ヲワタwww

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-31

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted