盲目の絵師

盲目の絵師は固有の色彩を渇望して
自分を傷め付ける事を辞められない

あなたの構想はとうの昔に出尽くしてるんですよ
誰がそんな事を言うのかと思うと
とうの昔の自分だったりするんだよな

君が誰かの複製だと罵られても
僕には君を愛する権利がある
君がその筆を刃物として振るっているのなら
君には僕に愛される義務しかない

自分の骨で生きてない気がする
それは今まで誰かに生かされてきたという証拠で
自分も誰かを生かしてきたという可能性でもある
少なくとも僕の一部は君の骨だ

だから聞いてくれよ、
これだけは君に言わなきゃけない

君が複製だろうがなんだろうが
僕は僕を生かしてくれた君に出逢えて
心からよかったと思う

盲目の絵師

盲目の絵師

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-08-17

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