バルドラの蠍

君が僕の血肉になって呉(く)れたのだから、
ああ、僕が誰かの血肉になれるのなら、
次には屹度(きっと)、喜んでこの身を差し出そう。
鼬(いたち)に喰われる蠍(さそり)になろう。
この身が千切れてばらばらになるとき、
その時には屹度、君の聲(こえ)を憶(おも)い出しながら、
この夜の涯(はて)で、君の手を取る夢を見ながら、
何処まででも、飛んでいけそうな気がするよ。
君のところへ、飛んでいけそうな気がするよ。

バルドラの蠍

バルドラの蠍

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-07-28

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