私は、生きる事に理由を求める奴が嫌いだ。理由も無く生きていけるなんて贅沢だと思うから。生きる事に希望が無い、退屈だ、などと言いやがるから。どうせ、夜の闇に便乗してナイーブになっただけで、少しすれば関係の無い夢を見て、明日の朝には何事も無く太陽を浴びるから。そんな奴が私は嫌いだ。

私は、お酒を飲まないと寝れない人が嫌いだ。自分を休める為の睡眠を、自分の意思ではコントロール出来ず、アルコールの力に頼ってしまっている人が嫌いだ。そんな自暴自棄な休息になんて私は価値を感じない。

私は、寂しさの押し売りをする人が嫌いだ。一人でいる事に気付いてしまって、何か繋がりを求める様にSNSで文章を書いては消す。書いては消す。そして、投稿する。その姿が何とも無様で滑稽で、より一人である事を強調してしまっている癖に、そんな孤独感にも酔いしれている奴が、私は嫌いだ。


私は、そんな私をそんなに嫌いじゃない。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-07-18

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted