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ただ一つわかることをいえば、僕はひたすら要領が悪い。RPGでうまくいかなければ、キャラクターをずっと建物に頭突きさせるような、そういうところがあるんだろう。新聞の一面は表紙でしかない。グラフの単位の(万人)をいつも見落としながらどうじょうとかしていた。メンタルが弱いと公言する人のことは喉笛だけで判別して、パソコンで文字を打てば打ち間違いが多く、何度もwを押していて、真剣なのに笑ってるみたいで五百文字がパーになる。
どんなによく寝てもベッドに体が溶けないのは僕だけなのか?
アイコン画だけは設定する勇気がない。とか、疲れ切った24時間の言い訳をする。じゅけんせい。十八歳、よりもよっぽど楽ちんな呼び方だった。ろくに読んでいなくても、数学の教科書を置いただけで、明日には自分が消えているかもしれないって興奮していた。接続詞がおかしくなったから、ともだちが何重にも重なって見えた、これってともだちが増えたってことでいいのかな。肩の力を抜けば、遠く離れていく。僕の頬にやさしく触れて、さよなら! やっぱり、アイコン画だけは設定する勇気がない。

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どんなによく寝てもベッドに体が溶けないのは僕だけなのか?

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-28

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